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TikTok運営会社の音楽アプリ『Resso』はSpotifyのライバルとなるのか

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2019年11月、アメリカの調査企業Sensor Tower(センサー・タワー)はTikTokの総ダウンロード数が15億に達したと発表した。
TikTokといえば、中国のテクノロジー企業ByteDance(バイトダンス)社が運営する、世界有数のスマートフォン向け動画共有アプリ。


Apple MusicやSpotifyなどの音楽に特化したサービスとは異なり、TikTokはあくまで動画共有アプリとして知名度を上げてきたが、2019年のビルボードランキング上位に名を連ねたAshnikko(アシュニコ)やBlanco Brown(ブランコ・ブラウン)などはTikTokでの投稿動画が話題を呼び、世界的な人気アーティストにまで上り詰めた。


アメリカのラッパーLil Nas X(リル・ナズ・X)の「Old Town Road」がTikTokでのバイラルヒットをきっかけとし、YouTubeでのMV公開からわずか数カ月で4億回再生を突破、また、ビルボード・ホット100で史上初の19週連続1位に君臨し、のちに年間最優秀楽曲賞を含む2つのMTVビデオミュージックアワードを獲得したのも記憶に新しい。


このようにTikTokへの投稿動画がムーヴメントの火付け役となり、その後にApple MusicやSpotifyでのストリーミング配信がされるという図式がこれまでのセオリーであったが、ByteDance社は試験的にインドとインドネシアでオリジナルの音楽ストリーミング配信アプリ『Resso』をリリースしており、近くグローバル展開に乗り出すと言われている。


『Resso』はTikTokアカウントとリンクし、フォロワーとのコンテンツ共有も可能で、UIデザインも似ていることから操作性にも優れている。

また、特徴的な機能としては、楽曲のダウンロードやプレイリストの作成に加え、リアルタイムでの歌詞の表示、楽曲を使用したGIFや動画の作成、共有などがある。


TikTokのダウンロード数が15億を超えていることや、アメリカやヨーロッパだけではなく、中国をはじめとしたアジアにも市場を置いていることから、多くのユーザー獲得が予想され、今後はSpotifyなどの強力なライバルになるとされている。


日本国内でのリリース時期や価格は未定だが、かねてからTikTokユーザーの中では「音楽ストリーミング配信」を希望する声は多く、一足先にインドとインドネシアでリリースされたことで、さらなる期待が高まっている。

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