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アジアのHIP HOPシーンを牽引する「88rising」

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アジア系のアーティストを集め、アメリカを拠点に活動するHIP HOPレーベル88rising。昨年8月にロサンゼルスでは「ヘッド・イン・ザ・クラウズ・フェスティバル」を開催し、23,000人以上の動員を実現させた。今、世界でもっとも勢いのあるアジア人アーティスト集団である。

アメリカのトレンドに挑戦し、アジアのHIP HOPシーンを牽引していくその集団は果たしてどのように生まれ、その名を轟かせたのか。

88risingは日系アメリカ人であるSean Miyashiroという人物が設立した。彼は元々、アメリカを拠点にディープな情報を配信しているVice Mediaが運営していた音楽サイトThumpの設立メンバーの一人として活動していた。

2015年にMiyashiroは、アジア系ラッパーのマネージメント会社として、88risingの前身であるCXSHXNLYを設立した。その後YouTubeチャンネルとして立ち上げたのが今の88risingにあたる。

88risingが現在のように音楽プラットフォームおよびレーベルとして人気を得た大きな要因の一つとして、88risingを代表するアーティストであるRich Brianの存在が語られる。

インドネシアのラップ王子と称される彼は2016年にリリースした楽曲『Dat $tick』が大きな注目を集めた。

それまでRich Brianは、楽曲だけではなくInstagramでコメディ動画などを投稿するなどの活動も行なっており、ユーモア溢れるそのキャラクターに可能性を見出したMiyashiroが、アメリカ人ラッパーが楽曲をレビューする動画を制作しYouTubeへ投稿。その動画が楽曲をさらに拡散しミュージックビデオの再生回数はビリオンヒットを記録した。

アメリカのHIP HOPシーンでその名を轟かせることとなったRich Brianはその後、正式に88risingのメンバーとなったのである。

88risingはその後、中国のHIP HOPクルーHigher Brothersや大阪出身のシンガーソングライターJojiなどを巻き込み、これまで不可能だと思われてきたアメリカのHIP HOPシーンの中でアジア人の地位を確立させ、アジア系のアーティスト集団としてアメリカで異例の成功を収めたのだ。

映像プロデュースを得意とし、HIP HOPだけにこだわらず、GoldLink、Swae Lee、Major Lazerといったさまざまなゲストとのコラボレーションを実現し、昨年日本ではLDHとのコラボレーションを行うなど、軽いフットワークでその活動の幅を広げている88rising。

アジアのHIP HOPシーンをを牽引する、今もっとも注目したい彼らの活動は今後もさらなる広がりを見せていくだろう。

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