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Netflixの音楽ドキュメンタリーに見る「歌姫」の共通点

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出典:オーダン


著名人にフォーカスした「Netflix(ネットフリックス)」のオリジナルドキュメンタリーがかなりアツい。

中でも世界的に人気のある「歌姫」に密着したドキュメンタリーは、普段の華々しいステージからは想像もできない苦悩や葛藤など、スーパースターならではの壮絶な人間ドラマを垣間見られる。

ドキュメンタリーを観るとわかるのは、「歌姫」にはいくつか共通点があるということ。

歌姫たちは多くの人から賞賛される一方で他のアーティストや聴衆から厳しい言葉を浴びせられることもあり、「らしさ」のあり方について常に評価されている。

さらに男尊女卑や人権問題、政治的なメッセージを込めた発言やパフォーマンスをすると、その影響力の大きさに重い責任がのしかかる。

ときに重責や孤独に押しつぶされそうになりながら、それでも多くの人の感動を世界中で生み続ける表現者が「歌姫」なのだ。


Lady Gaga(レディー・ガガ)は、独創的なファッションやパフォーマンス、女優活動などで注目を集め続ける革新的なアーティスト。

彼女は権力を振りかざして欲しいものを手に入れようとする権力者にただ言われた通りやるのではなく、必ずオリジナルのエッセンスをプラスするのだそう。

「私はポップさや色気を求められたらそこに強烈な個性を足すわ。そうやって自分を貫くのよ」

さらに政治的な問題でアメリカの情勢が傾いた時には、苦しい思いをしている人のために自身がやるべきことをこう示した。

「アメリカは今、窮地に陥っている。そんな時こそ私たちが表現者として輝くことが大切なの。芸術をゆがめる力は政府にない」


Taylor Swift(テイラー・スウィフト)は、2018年のアメリカ合衆国選挙にて男女同一賃金や暴力から女性を守る法案、同性愛などの人権問題を守るべく政治的な発言をして投票率がなんと7倍にまで膨れ上がったが、結果的に支持政党は当選できずに悔しい思いをした。

「勇気を出して権力を正しく導けば未来は変わるはず」という意味を込めて、若者たちに向けた楽曲「Only The Young」をリリース。その後も男尊女卑への疑問や多様性のあり方を歌った楽曲をリリースしたりとチャレンジングな活動をしている。

「今でも欲しいものはペンと繊細な気持ち。それから素直さ」

体型維持のための無理なダイエットもやめて肩の力を抜いて生きられるようになった彼女だからこそ、意思を持った音楽を発信できるのだ。


Beyoncé(ビヨンセ)は2018年にアメリカで開催された「コーチェラ・フェスティバル」で、黒人女性初のヘッドライナーに。

エンブレム・ステージ・衣装・バックバンドなどの細部にまでこだわり、ビヨンセが大切にしているアイデンティティの象徴を取り入れたラジカルな演出とパワーあふれる圧倒的なパフォーマンスで聴衆に感動を与えた。

「女性たち。賢い?強い?たわ言にうんざり?見せて」

女性であり黒人であり母親である彼女がピラミッドの頂点に立つことで、多くを語らずして「フリーダム」を体現したのだ。

一線で活躍する「歌姫」の原動力は、日頃感じている些細な問いにあるのかもしれない。アートの下では誰もが平等で、受け取り方も取捨選択も自由。多くの人が声を大にして言いたいことを彼女たちが体現することで伝染していき、世界に輪をつくる。

背中をそっと優しく押してくれ、ときにガツンと愛のあるゲンコツをお見舞いしてくれる存在こそが「歌姫」の共通点なのだと思う。

「あなたの自尊心はあなた自身が決めるもの。自分が何者なのかを、他人に教えてもらう必要はないわ」(ビヨンセ)

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