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世界に追いつけない日本の音楽市場と壮大なアジアのマーケット
日本の音楽市場とアジアの音楽市場
日本とアジアの音楽市場は何が違うのだろうか?
音楽はここ数年で飽和状態にある。それは、なぜだろうか?
これほどに音楽を愛している人々がいるにも関わらず、音楽産業は発展しないのである。
それは、日本とアジアの音楽市場の構造とも言える。
そもそも日本は、国内に向けたプロモーションが多く、海外を視野に入れていないものが多数である。そのため、国内だけのマーケットでの競合となり、またビジネスの流れも一定で決まっており、なかなか外に抜け出すのが難しい。
それは一種の壁となっていて、海外と国内のアーティストを比較しても、その違いにショックを受けてしまう。
音楽ストリーミング配信サービスの参入
その他を理由にあげてみると、ここ数年で音楽のCDやDVDが、デジタル配信となったのも要因の1つ。ストリーミング配信サービスである、Spotify、Apple Music、Google Play Music、Amazon Musicなどが、音楽産業に新たな風を吹かせた。
このことがきっかけで、CDやDVDが以前よりも売れなくなった。それにも関わらずCDやDVDという販売方式から抜け出せない日本。そして、IT業界が急激に発展しており、音楽のストリーミングサービスや配信サービスなどを、すぐに取り入れていく体制のアジア。
ITやスマートフォンも高スペックで強い中国
変化にすぐ対応できる中国を中心としたアジアは、とても強い。スマートフォンの参入もやはり中国や韓国などのアジアの方が、日本より導入が早かった。NTTドコモやソフトバンクなどでも早い段階で導入されたサムスンやファーウェイがいい例である。
プロモーションやデザインなどからするとiPhoneは強いが、アジアのメーカーであるサムスンやファーウェイの製品は高スペックで人気もある。
今後の日本の音楽業界はどうなるのか?
日本も遅れをとってはいけないと、様々なストリーミングやITを使った音楽サービスを取り入れてはいるが、アジアの速度が速すぎて、ビジネスの変化についていけてないのが現状。
だが、諦めるのはまだ早い。誰をターゲットにするかで、音楽ビジネスというのは大きく変わってくるのである。例えば、アジアから日本にやってきた留学生などは、日本のバンドやアニメ、または数年前に流行った歌謡曲などを好んでいる人も多い。
そのような相手に対してビジネスをするのであれば、お土産に持って帰れるようなCDやDVD、グッズなどはとても喜ばれる。
今後、日本が音楽市場で生き残るには、アジアから日本にやってくる留学生や旅行客に、日本らしい音楽や文化を届けるということが大切なのかも知れない。
人と合わせることが得意な日本人。それは日本人の美徳ではあるが、大きなアジアのマーケットや音楽ビジネスの勢いに飲み込まれないように厳重な注意をしなければならない。